2007年度 腎・尿路系U 本試   Ver1.0     08年1月16日実施 (全20問) 1.尿路変更に伴う合併症でないものを選べ。  @傍ストーマヘルニア  A腎盂尿路移行部狭窄  B電解質異常  C尿路結石  D水腎症 2.糖尿病性腎症の診断に必要な検査項目は何か、正しいものを選べ。  @血尿がみられる。  A糖尿病性神経症がみられる。  B糖尿病に2年以上、罹患している。  C尿のアルブミン値が上昇していることが必要。  Dクレアチニンクリアランスの値が必要である。 3.ループス腎炎で見られないものは何か。  @膜性腎症  A悪性腎硬化症  B尿細管間質性腎炎  Cメサンギウム増殖性腎炎  Dフィブリノイド壊死性血管炎 4.正しいものを2つ選べ。  @Na欠乏で細胞外液量は増加する。  A細胞外液量低下でNa排泄が低下する。  BNaイオンは細胞内液の主要な陽イオンである。  C低Na血症の初期で脳の容積増加がみられる。  DNa負荷でADH分泌抑制される。 5.K調節について、正しいものを二つ選べ。  @K濃度を最終的に調節しているネフロンは集合管である。  A酸血症をきたすと、細胞外から細胞内へKは移動する。  B細胞外のK分布は血中のKイオンの2%である。  C腎機能が低下すると、腸管からのK排泄が低下する。  D副腎皮質機能不全になると、低K血症となる。 6.酸・塩基平衡について正しいものを2つ選べ。  @呼吸代償が代謝代償よりはやい。  A習慣性嘔吐は代謝性アシドーシスをきたす。  B高度脱水は代謝性アシドーシスをきたす。  C酸血症は細胞内から細胞外へHイオンが移動する。  Dアルカリ血症はKイオンが細胞外から細胞内へと取り込まれる。 7.糖尿病性腎症の糸球体の所見はどれか。  @crescent  Anodular lesion  Bspike  Cwire loop  DIgAの沈着 8.精巣癌について正しいものを選べ。  @60−70才代に多い。  A乳幼児では胎児性癌が多い。  BAFPはピュアセミノーマのマーカーである。  CU期以上の例にはインターフェロンを中心とした多剤併用療法を行う。  D多剤併用療法後の残存腫瘍はリンパ節郭清の適応である。 9.単純CTで低吸収を示す腎腫瘍を選べ。  @血管筋脂肪腫  A甲状腺癌の転移  B後腎性線種  C出血性のう胞  D平滑筋腫 10.以下の外傷の中で正しいものはどれか。  @腎外傷で腎実質に損傷があるときは、開腹手術の適応となる。  A腎尿路の外傷では、尿管損傷がおおい。  B膀胱破裂は、膀胱が充満しているときに下腹部に外力が加わるとおきやすい。  C膜様部尿道損傷は早急に手術を行う。  D球部尿道損傷の受傷機転は骨盤骨折が多い。 11.ループス腎炎のX型はどれか。  @微小型メサンギウムループス腎炎  Aメサンギウム増殖性ループス腎炎  B巣状ループス腎炎  Cびまん性ループス腎炎  D膜性ループス腎炎 12.腎損傷について正しいのはどれか。  @腎に認められる充実性腫瘍のうち、約30%は悪性腫瘍である。  A腎盂癌では、血尿を認めるのは稀で、尿細胞診の感受性も低い。  B腎盂癌の手術では、尿管を総腸骨動脈交叉部付近で切断する。  C結節性硬化症の患者では腎血管筋脂肪腫が多発する傾向がある。  D腎細胞癌の確定診断には腎動脈カテーテル法を用いた動脈造影検査が必須である。 13.以下のうち、皮下出血斑や網状皮斑を呈さないのはどれか。  @ヘノッホ・シェーライン紫斑病  A抗リン脂質抗体症候群  Bグッドパスチャー症候群  Cクリオグロブリン血症  D溶血性尿毒症症候群 14.日本の腎移植の現状について正しいものを2つ選べ。  @年間15000例行われている。  A献腎移植は70%を占める。  B移植後、10年の生存率は80%である。  C夫婦間の移植は禁止されている。  D血液型が異なっていても、行うことができる。 15.尿管の閉塞性障害について、正しいものを2つ選べ。  @尿管狭窄により排尿障害がみられる。  A慢性的な尿閉状態では、片側性の腎盂腎杯の拡大が見られる。  B膀胱尿管逆流を放置すると、腎機能障害に陥る危険がある。  C前立腺肥大症では、腹圧性尿失禁がしばしば認められる。  D正常の膀胱では、蓄尿期の膀胱内圧は低圧に保たれている。 16.以下のうち、正しいものを選べ。  @血液透析は一週間に3日行う。  A被嚢性腹膜硬化症は腹膜透析にすくない。  B腹膜透析は子供には向かない。  C血液透析では、抗凝固剤を用いない。  D・・・ 17.ほかに、無菌性膿尿に関する出題がありました。