2003年度 消化器系T  2004.1.23実施 1.選択問題                               市川 1)ガストリンの作用で正しいものを選べ。(胃腺の増殖) 2)セクレチンの作用で誤っているものを選べ。(胃酸分泌促進) 3)消化管ホルモンについて誤っているものを選べ。(ソマトスタチンは胃酸分泌を亢進させる) 2.サイトプロテクションについて知っていることを書け。          市川 3.胃酸分泌について                           馬嶋 1) H2ブロッカーとプロトンポンプインヒビターの薬物名をひとつずつ記せ。 2) 1)のそれぞれについて作用機序を書け。 3) ガストリンによる胃酸分泌を抑制するものはどれか。以下よりひとつ選べ。 a. 両方とも b. H2ブロッカーのみ c. プロトンポンプインヒビターのみ d. どちらもきかない 4.アルコール代謝について(6点)                    中村 エタノール →(1.アセトアルデヒド)→(2.酢酸) エタノールから1.に代謝する酵素は(3.アルコールデヒドロゲナーゼ)である。またこの過程にはMEOSという別の経路があるがこれにかかわる酵素は(4.シトクロムp450)である。後者の酵素は飲酒により発現が高まるがこのような酵素を(5.誘導)酵素という。日本人には1.から2.に代謝する際に必要な酵素活性が約4%の人に非常に低い人がいるが、このような人はアルコールに対する感受性が(6.高い)。 5.胆汁酸について(14点)                       中村 1) 一次胆汁酸の名前を記せ。 2) 一次胆汁酸の抱合にかかわるアミノ酸は何か。 3) 二次胆汁酸とは何か簡潔に説明せよ。 4) 腸肝循環において再吸収される胆汁酸は何%か。 5) 十二指腸から分泌される胆汁には二次胆汁酸は含まれるか、またそれはなぜか。 6) コレステロール結石の生成における胆汁酸の関与を述べよ。 6.大腸がんの肉眼的分類について早期癌(表在癌)と進行癌に分けて簡潔に記せ。    (10点)                                 吉田 7.大腸がんについて(10点)                       吉田                    早期癌の定義は(1a.粘膜下層)までで、進行癌の定義は(1b.固有筋層)以深である。 最も遠隔転移しやすい臓器は(2.肝臓)である。腫瘍マーカーは(3.CEA)である。 大腸に数百から数千の腺腫を伴いAPC遺伝子の異常をもつ疾患の名称は(4.家族性大腸腺腫症)である。大腸癌の浸潤が粘膜下層までで、第一群リンパ節に転移がみられた時のDukes分類は(5.C)である。 8.肝胆膵の疾患について(20点)                     三枝 1) ウイルス性肝炎の肝細胞の壊死所見を2つ記せ。 2) 慢性ウイルス性肝炎の定義を述べよ。 3) 肝硬変の病理学的形態的定義を述べよ。 4) 門脈圧亢進による側副経路を3つ記せ。 5) アルコール性肝炎に見られる特徴的な組織病理所見をひとつ記せ。 6) 悪性肝腫瘍のうち最も頻度の高い腫瘍は何か。 7) 膵・胆道系腫瘍にみられる共通の組織病理学的特徴を2つ記せ。 8) 膵導管以外からの膵原発性腫瘍を2つ記せ。 9) 急性膵炎の原因を3つ記せ。 10) 体質性黄疸で間接ビリルビンが上昇する疾患を2つ記せ。 以上