2001年度 運動系 (平成14年1月30日実施) 1、(糸満先生) 変形性関節症について説明しなさい。 2、(酒井先生) 次の各文に最も適する語句を( )内より選び、記号に○印をつけよ。 @ 筋肉は発生過程で(a;内胚葉、b;中胚葉、c;外胚葉)より生じる。 A 軟骨内骨化が認められず、膜性骨化のみで形成される部位は(a;大腿骨、b;蝶番関節、c;鞍関節)である。 B 球関節、蝶番関節、鞍関節の内、動きの自由度が最も高いのは(a;球関節、b;蝶番関節、c;鞍関節)である。 C 関節と筋肉付着部の位置関係により、筋肉が加えた力より大きな力で作用する部位は(a;肩関節、b;肘関節、c;顎関節)である。 D 頭蓋骨の矢状縫合が冠状縫合より早期に閉鎖した場合、頭の格好は(a;縦長、b;横長、c;正常)である。 3、(島田先生) 次の記述で正しいものの組み合わせはどれか。解答欄のローマ文字を○印で囲め。 @ 血中Ca総濃度の正常値は5mEq/lである。生物活性を持つのはイオン型で、総濃度のおよそ90%を占める。 A カルシトリオールは、最終的に肝細胞で合成される。 B 副甲状腺ホルモンは、骨からのCaイオン放出を促進する。 C カルシトニンは、甲状腺のA細胞で作られ、破骨細胞に直接作用し、骨吸収を促進する。 D 骨の吸収と形成との動的繰り返しを改築(remodeling)という。その1サイクルの周期は、およそ200日である。  解答  a:B  b:@〜D  c:A  d:BD  e:ABD 4、(土橋先生) 骨折の治癒について述べよ 5、(佐藤先生) 以下の文章中の語句群より、正解語句を一つ選び○で囲み、文章を完成させなさい。 われわれ人間を含めた動物は、つねに環境の変化や外界の刺激に応じて、さまざまに適応し、行動することができる。行動は単純な(1)(反復運動、随意運動、反射運動、全体運動、地域運動)から複雑な随意運動までさまざまな運動によって表現され、これらが組み合わさって成り立っている。運動の本質の一つはその目的性にあり、脳において目的遂行のための最適な“運動のプログラミング”が実行されている。運動の(2)(交換機、感覚器、支配器、効果器、変圧器)は骨格筋(skeletal muscle)である。(3)(上皮細胞、分泌細胞、筋細胞、運動細胞、感覚細胞)は運動神経系の最終共通路である(4)(感覚ニューロン、坐骨ニューロン、運動ニューロン、介在ニューロン、上行路ニューロン)によって支配され、(5)(収縮活動、促進活動、伸展反射、分泌活動、活動電位)を営む。脳からの運動指令を最終的に効果器である骨格筋に伝える生体内電気信号は、神経軸索上を伝導する(6)(脳波、活動電位、シナプス電位、受容体電位、筋電位)である。運動ニューロンの軸索、すなわち運動神経線維は筋内で分枝して多数の筋線維を支配する。運動線維の(7)(刺激、閾電位、神経インパルス、最大神経刺激)は神経筋接合部を介して支配下の各筋線維に確実に伝わり、興奮と収縮を引き起こす。運動ニューロンとそれに支配される筋線維群はつねに活動を共にする一つの機能単位を構成するので、これらをまとめて(8)(感覚単位、神経単位、筋単位、運動単位、骨格単位)と呼ぶ。骨格筋の収縮力の強弱は“全か無かの法則”で生ずる運動神経の活動電位の(9)(持続度、電位強度、頻度、閾値、不応期)によって符号化されている。運動神経終末と筋線維の接合部を(10)(筋肉板、終板、神経筋板、接合板、神経板)といい、そこでは(11)(ノルアドレナリン、アセチルコリン、セロトニン、リアノジン、アドレナリン)が神経伝達物質である。筋に生じた終板電位はさらに筋の活動電位を引き起こし、それがT管系を伝導し、筋細胞内の(12)(核小体、ゴルジ体、核、筋小胞体、ミトコンドリア)膜に存在する(13)(電位依存性Naチャネル、Na放出チャネル、Cl放出チャネル、K放出チャネル、Ca放出チャネル)を開口させる。細胞質中に放出されたCaイオンは筋細胞中のCa結合タンパク質と結合し、最終的にアクチン線維とミオシン線維による筋収縮を引き起こす。この筋における一連の興奮の伝導と収縮過程を特に興奮収縮連関(excitation-contraction coupling、E-C連関)と呼ぶ。興奮分泌連関は興奮収縮連関と同様な機構を持つ。 6、(五艘先生) 骨に存在するコラーゲンと軟骨に存在するコラーゲンをそれぞれについて、次の各項目全てをいれて説明しなさい。 a) コラーゲン分子の構成 b) 線維の太さと配列の仕方 c) ヒドロキシアミノ酸の数と糖鎖の数 d) 組織における役割 e) 組織において結合する物質 7、(馬嶋先生) アスピリンのような非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)には、いくつかの副作用があることが知られている。 1) 代表的な副作用を列記し、 2) それらの副作用を軽減する試みについて知ることころを記せ。